理事長 所感 第1号

新型コロナウイルス感染拡大を経て新しい生活様式へ

医療法人純和会 理事長

飯島 德哲

 

昨年11月に中国湖北省武漢市にて発生した新型コロナウイルス(COVID-19)は、4月には日本において「緊急事態宣言」が発令され、私たちの日常に大きな影響を与えています。。3密(密集・密接・密閉)対策から始まり、現在は「新たな生活様式」の段階に移行しています。医療現場においても感染防止に必要な物資の不足、治療における入院医療提供体制の不足、人員不足等の問題に見舞われました。

 

当法人においても、感染対策委員会を中心に様々な感染対策を講じてまいりました。感染防止をしながら、当院における入院・外来の診療の質を維持するという命題がありました。そのため、待合室のソーシャル・ディスタンス、正面玄関での検温・問診等だけでなく、各職員が患者様との関わりの中でも、患者様の不安な心情に焦点を当て寄り添う等、職員一同、患者様が少しでも安心感をもってご来院頂けるように心がけました。私は、診療のあり方がこのような機会を通して改めて患者様と話し合う機会になるのではないかとも考えております。また、このような特別な状況下で行われる様々な配慮というのは、精神療法的な配慮にもつながるものではないでしょうか。そのような認識を持ち、法人としての対策を検討し、今後も患者様に安心感を提供していきたいと考えております。

 

新型コロナウイルスの感染防止は数年単位で続くと言われています。「新たな生活様式」の確立など、多くの影響を私たちに与えておりますが、この苦境を関係者の皆様と共に乗り越えていきたいと思っております。今後ともご指導ご鞭撻をよろしくお願いいたします。